今年も早くも1ヶ月が経ちました。
新しい年になり、目標を立ててやる気に満ちた1月を過ごした方も多いと思います。そこから2月3月は少し中だるみというか、高い目標を追いかけるのに疲れてしまう時期でもありますよね。
新学期後の5月には“五月病”という言葉もある通り、やる気満々で過ごしていたのに急に燃え尽きてしまう、ということは大なり小なり経験のある人が多いと思います。
そんな心身がちょっと疲れてしまった時、素直に休むことができていますか?
人事をしていると、“休み=悪“のように感じてしまう人もたくさんいるんだなと感じます。
今回は、仕事を少しの間休むのは長い人生を快適に生きるための選択肢の一つ、という話をしようと思います。
有休を取るとき何だか申し訳なく思ったり、休みの日でも社用のスマホを見てしまったりしていませんか?
また体調が悪くても「まだ大丈夫」「休めない」なんて思ったりしていませんか?
人事をしていると、心身の健康の問題から仕事を長期間お休みする(休職する)方の対応をしたりもします。
最初の頃は正直「こんなに休職する方っていらっしゃるんだ!」と驚いたくらい、様々な理由から仕事を一時的に離れる方はいらっしゃるものです。
厚生労働省が実施している労働安全衛生調査において、過去1年間(令和元年 11 月1日から令和2年 10 月 31 日までの期間)にメンタルヘルスの不調により1ヶ月以上休業した労働者がいた事業者の割合は全体の9.2%となっています(以下の表を参照)。
全体で見ると9.2%と少なく見えるかもしれませんが、事業所規模別で見るとやはり規模が大きくなればなるほどメンタル不調で休業する方は出てきやすくなります。
長い職業人生の中で、仕事を休むというのは特別なことではないんですよね。
メンタル不調の方と話している中でよく聞くのが
「チームメンバーに迷惑をかけてしまうと思うと申し訳ない…」
「朝起きられない日もあるし正直辛いけど、まだ頑張れると思う」
というような言葉です。
真面目で責任感が強い人ほど、自分で不調を察知していたとしても我慢してしまい、耐えられない状態になってからお休みに入られる方が多いです。
でも、自分の健康よりも優先すべきことってあるのでしょうか、、
自分の人生なのに健康に生きられなかったら楽しめないですよね。
自分の仕事やチームや会社のことが気になる気持ちは理解しますが、そこは自分勝手になっても良いところなのではと思います。
また経済的な部分を気にする方も多いですが、会社からや健康保険組合からの手当があったりするので数ヶ月程度のお休みであれば意外と何とかなります(※会社や個々人の状況によるのでぜひ調べてみてください)。ただ手当も一生涯支給される訳ではないので、そういう意味でも、やはり不調の程度が浅いうちにしっかり休んで回復して仕事に戻ることが得策です。
またよくあるのが、仕事大好きでバリバリ働いていたのに、ある日突然ポキッと折れてしまうパターンです。このパターンが厄介なのが、本人も周りも不調を察知しにくいということ。
本人は「仕事楽しい!大好き!もっと頑張る!」というモードに入っているので、アドレナリンが出まくっていて自分のちょっとした体調の変化に気づきません。(気づいても「これくらい平気平気!」と思ってしまいます)
そして周りも「あの人頑張っているなあ」とか「いつも楽しそうだな」とか思っている場合が多いです。
でも心身の方は確実にストレスが溜まっていて、限界が来たときにポキッと折れてしまいます。
朝に起きられなくなったり、急に涙が出てきたり、何にもやる気が起きなくなったりして、本人も周りも負担がかかっていたことに気づくんです。
調子がいい時ほど自分の心と身体に向き合うこと、小さな違和感を大切にすることを本当に意識してほしいと思います。
これまで仕事というやるべきことがあったのに、突然休みになっても何をしたらいいんだ!?と思いますよね。
お休みに入ってすぐは、とにかくゆっくりと、自分の好きなことをして過ごしてほしいなと思います。散歩するも良し、カフェで読書するも良し、美味しいものを食べるのも良し、実家など落ち着ける場所で過ごすのもいいと思います。
そして仕事に戻れる体調になってきたら、徐々に仕事を意識した生活リズムに戻していきましょう。
週5日8時間働いているのであれば、いつも仕事をしている時間はきちんと起きて何かしら活動をする。通勤を意識して職場に近いところまで電車に乗って行ってみる等、仕事に戻るために体内時計を調整していきます。
そうして少しずつ仕事生活に戻っていければいいんです。
長い人生の中で、多少の休み期間なんて本当に大したことないので、疲れたと思ったら自分を優先して休みましょう。