転職先での“カルチャーフィット“はマストではない

前回の記事では、転職の時に転職者側も企業側も重視する“カルチャーフィット“について、フィットしている必要がるのか?について考えました。

人事として採用にも多数関わってきた中で思っているのは「会社のカルチャーにフィットしていて、フィットしすぎないことが大事」だということ。今回は“フィットしすぎていない“ということはどういうことなのかを整理してみます。

カルチャーフィットしないの2つの意味

“カルチャーフィットしない“というのには、意識的にフィットしない(馴染みすぎない、言い方はアレですが迎合しすぎない)ことと、無意識的な部分でフィットしない(元々の自分の価値観と合わない部分がある)の2つの意味があります。

前述した「フィットしすぎない」に当てはまるのは“意識的な“方です。(無意識的な方は無意識であるが故にどうしようもないですからね…)

意識的に既存のカルチャーにフィットしない方がいいというのはどういう時か?と考えてみると、例えば企業がこれから創っていきたい、育てていきたいカルチャーに自分がフィットしている場合です。そういう狙いがある場合には、今のカルチャーにはフィットしていない方が望ましいです。

企業が求めている価値観がある場合はフィットしている必要はない

会社が中途で新しいメンバーを採用する時には、技術やスキル的な観点で力を発揮するだけでなく、良い意味で「会社を変えていってほしい」という期待を持っていることが多いです。

「この先成長していくために今の延長線上ではダメだ」、「外からの知見や価値観を入れて会社の雰囲気をこう変えていきたい」といったことを考えている会社は多いです。

その時に今の自社のカルチャーにぴったり合った人が入ってきたら、素早く環境に馴染んで即戦力にはなれるかもしれませんが、これまでのやり方を変える、ということには繋がりにくいですよね。

会社が求めている、今の組織に足りない価値観・考え方・それに伴う行動を自分が持っている・できること。そうであるなら、カルチャーフィットしている必要はないと思います。会社のフェーズや求めていることを理解した上で判断することが必要ですね。

但し、転職後はギャップを感じることが多いでしょうし、新しいカルチャーを根付かせていくことは苦労と時間がかかります。社内折衝をしながら少しずつでも会社を変えていける粘り強さと覚悟が必要です。


結論として、転職先としてある程度の人数規模の会社を狙うのであれば、会社のカルチャーに合いすぎていても合わなすぎていても△であり、会社の未来の姿・カルチャーに自分がフィットするかという視点に立つのが大切です。

転職中の方だけでなく、今働いている会社のカルチャーに対して自分自身はどうなのか?ということを考えてみても発見があると思いますので、ぜひ試してみてください。

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