強みのアピールは中身よりも”思考の過程や根拠”が重要【採用担当から見た「強み」の話】 

面接などで良く聞かれる「あなたの強みは何ですか?」という質問。

皆さんはどう答えていますか?

採用担当として多くの面接をする中で様々な強みの回答に出会ってきましたが、個人的に評価をつける際に考えるのは「強みが何で、それが自社で活かせそうか?」というよりも「どれだけ深く、多角的に自分自身のことを見られているか?」という思考力の部分だったりします。

強みの中身があまりにも自社のカルチャーにフィットしなかったら問題ですが、そこまで差がでないのが現実です。

今回は採用担当目線で「強み」とは何なのか、また面接でどのような点を見ているのかについてまとめてみます。

強みは相対的なもの、場面によって変わる

まず前提として強みは相対的なものです。その場の状況や、一緒に働くメンバーによって個人の強みは変わりますし、状況によって強みが弱みになったり弱みが強みになったりもします。

例えば「周囲の意見を聞いて全員が納得するように物事を進める力(傾聴力や協調性)」が強みだったとします。チームで短納期の仕事をしていて意見が対立したときに、一人ひとりの話を聞いて納得できるように話して合意をとっていったら埒が明かないですよね。こういう場面では強みが弱みになってしまいます。

強みと弱みは裏表がある、そんなことは分かっているよ!と思われるかもしれませんが、面接の時にもこれが自分の絶対的な強みですという形で話すのではなく、相対的なものということを念頭に置いて「どういう場面なら強みを発揮しやすいのか?」ということも併せて話すと良いかもしれません。

なぜそれが強みだと思ったのか?、思考過程や根拠の方が大事

冒頭に、強みの中身よりも思考力の方を評価するということを書きました。

なぜ思考力の方を評価している(するようになった)のかですが、強みだと言うポイントが本当にその方の強みなのかどうか分からないので、面接では強みに関して深堀する質問をすることになります。すると強みを認識した背景やそこに至るまでの思考過程において、非常に思考レベルの差が出るので、そこが評価に反映されやすくなるということです。

強みの背景や根拠についてよくあるのは、強みの認識が独りよがりなパターンです

例えば、強みが「目標達成のために逆算して計画的を立て着実に進められるところ(計画力)」だとして、その強みの根拠として「留学するという目標に向けて、語学力が圧倒的に足りなかったので、学習計画を立てて実行しTOEIC300点台だったのを3か月で900点まで伸ばしました!」という話をしたとします。

確かに計画力があるのかもしれませんが、先ほども書いた通り強みは相対的なものなので、自分一人の経験から強みを語ってしまっては、それはあなたの中での相対的なものであって、どちらかというと「特徴」ではないかと思います。

強みと思っている計画力を学業等で活かしたことがあるのか、また周囲からは何と言われる事が多いのか、そして本当に「計画力」が強みなのか(TOEICのスコアを3か月で600点上げたのは純粋にすごすぎるので、計画力よりもやり切る力や自己管理能力の高さが強みという可能性もありますよね)…等、深堀して考える必要があります。

このように自分の強みを認識するためにどれだけ深く広く考えられているか、根拠があり矛盾がないかという点も見られているので、何を強みにしようかと考えるよりも、なぜそう思ったのかを突き詰めて考えるようにしてみてください。


これから本格的に就活が始まる時期でもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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