子どももほしいけど転職も考えている…どう動くべき?【人事によくあるお悩み相談】

こんにちは、なおです。
社会人になって以来、ほぼ人事畑で過ごし、現在はとあるグローバル企業でHRBPをしています。

HRBPという仕事はその名の通りビジネスパートナーとして、ヒトの観点から企業の成長に貢献する仕事だと思っています。なので「採用」や「労務」と言った分かりやすい役割があるわけではなく、事業や組織の成長に必要なことは全て自分の守備範囲、「何でも屋」的な仕事でもあります。時には経営と事業計画をもとに未来のあるべき組織を議論し、時には従業員からの悩みごとを聞いて解決する…といったこともしています。

そんな中で、よくいただくお悩み相談についてシェアしていきます。

今回は「子どももほしいけど転職も考えている…どう動くべき?」というお悩みです。


妊活をしているけど、転職も考えていて…という声をよく聞きます。特に結婚して間もない方で、結婚を機に働き方を変えたい(転職したい)と言う方は、たいてい、近い未来に子供を持つことを考えていたりします。

働き方を変えるのが先か、妊活・出産が先かは、不確定要素が多く決断するのは難しい問題ですよね。また、無計画に同時進行して、もし転職と妊娠が同時に発生してしまったら大変です。

特に女性が悩むこの問題について今回は考えてみたいと思います。

下調べすることで優先順位がつけやすくなる

まず、出産と転職、どちらもすぐにできるかと言えばそういうものでもありません。

出産は妊娠してから10ヶ月かかりますし、すぐに妊娠できるかも分かりません。転職もエントリーして採用内定して実際に入社までと考えると少なくとも半年以上はかかります。

ある程度時間のかかるものですので、悩んで動けていないならまずは情報収集だけでも始めてみましょう。

例えば妊娠準備としては、妊娠できる身体状態なのか夫婦でブライダルチェックをしてみる、パートナーと家族計画について話し合ってみるといったことはすぐにできますね。転職であれば、転職条件を整理してみて、実際どれくらい求人が出ているのか調べてみる、エージェントに相談してみると良いと思います。

少し動き出してみることで、それぞれの難易度の判断や時間の見積りができるようになります。どちらかを実現するのに負担や時間がかかりそうということが分かれば、もう片方をまずは実現すると決めたり、優先順位を決めることができます。

例えば、妊娠するのに何かしらの障害があると分かった場合、治療に時間がかかるので先に転職して同時並行で治療をやっていくと決めるとか、逆に今の安定した環境をキープした方が落ち着いて治療できるから転職は先延ばしにするとか、そういった決断がしやすくなります。

悩んで動けずに時間が過ぎてしまってはもったいないので、少しずつ動きながらで考えてみましょう。

出産はタイムリミットがあるので、「いつか」と思うなら早めの動き出しが◎

下調べしてみてから優先順位付けをしていってもちろん良いのですが、「いつかは子供が欲しい」という気持ちが固まっているのであれば、基本的には出産の方を優先すべきと思います。

というのも出産の方が明らかに年齢的なタイムリミットがあるからです。

転職も年齢を重ねると決まりにくくなる可能性はありますが、出産も年齢が上がるほど卵子の老化が進んで妊娠自体がしにくくなりますし、出産リスクも高くなります。

順調に妊娠しても出産するまでに1年弱かかることを踏まえると、今の職場をすぐに離れたい理由がないのであれば、慣れ親しんだ環境で妊娠・出産・育休を経て職場復帰する方がストレスなく過ごせます。

もちろん小さい子供がいながらの転職活動はハードですが、子供を持ったことで仕事に対する価値観や自分の中での諸々の優先順位が変わることが多いのも事実です。とすると、出産前に環境を変えるよりかは、子供ができてから自分の新しい価値観に合わせて仕事環境を考え直す方が長い目でみると失敗しにくいのではないでしょうか。

転職するなら1年程度は仕事に集中することを覚悟して

また出産と転職なら出産を優先すべきのもう一つの理由として、転職してすぐに出産・育休を取るのが現実的に難しいということがあります。

せっかく新しい環境に飛び込んだのに(会社にも受け入れてもらったのに)、すぐに妊娠して休みますというのは多少なりとも気が憚られると思います。自分が上司や同僚の立場だったとしても、中途入社してきた方が入ってすぐに「妊娠しました」と言ってきたらちょっと違和感を感じるのではないでしょうか。

また、制度的な話としても、入社して1年未満の場合は時短勤務が認められないとか、育休が取れないといったことを就業規則で定めている会社もあります。

総合して考えると転職から1年程度は新しい環境に馴染む・周囲の信頼を獲得するためにも仕事に集中すべきです。きちんと仕事で成果を出した上で産育休を取るのであれば、周囲も理解してくれますし、自分自身も気まずい想いや遠慮する気持ちを感じなくて済みます。

出産か転職か迷った末に転職を先にすると決めた場合には、向こう1年は妊活をしない決断もあわせてするくらいの覚悟を持って動くようにしましょう。


今回は「子どももほしいけど転職も考えている…どう動くべき?」というお悩みについて考えてみました。

まとめ

・時間と負担をイメージして、自分の中で優先順位をつけて

・出産は年齢的なタイムリミットがあるので、「いつかは欲しい」なら出産を優先すると良いのでは?

・転職したら1年は仕事に集中する覚悟で決断を

出産も転職も人生における一大イベントなので悩みは尽きないと思います。でも同時進行はなかなか難しいので、家族とも話し合い、計画的に実現していきましょう。

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