女性の管理職比率についてワーママが思うこと

女性管理職の割合が、近年注目されているよね。日本は諸外国と比べて低いと言われているけど…

以下の記事にもあるように、女性管理職比率30%を目標に掲げている中で、2021年時点では平均8.9%とまだ遠いみたいだね…。

女性活躍が推進される昨今。人事の立場としても女性管理職比率や、女性が活躍しやすい環境構築、キャリアアップ支援といったワードは注目しています。

女性管理職比率は達成している企業が増えてきたなという印象はあったものの、日本全体で見ると未達というのが現実。そして個人的にはワーママの活躍(ママ管理職比率)も非常に気になるところです。

今回は女性管理職・ママ管理職について考えてみます。

キャリアアップしたい女性にとっては、良い波がきてる!

先述の通り、女性管理職比率はまだ目標値である30%に達していません。でも国が力を入れているからこそ、女性管理職比率が高いことが企業にとってはアピールポイントにもなります。実際、採用サイトで女性の活躍をサポートする体制についてまとめているページがあったり、活躍している女性社員の紹介を掲載していることも多いですよね。

逆に言えば、そういった記載が全くないと「出産したら働きにくいのかな…」と勘繰ってしまいます。それくらい、女性が活躍している・女性が活躍できるサポートがあることは大前提になってきています。

この状況は、キャリアアップ志向の女性にとっては追い風です。

極端に言えば、それまでの実績や能力が全く一緒で男性か女性かという部分だけが異なる二人の管理職候補がいたら、女性候補者の方が選ばれやすいということ。

もちろん自然と登用されていけばそれでいいのですが、今の良い波に乗りたい方は、上司に「管理職に挑戦したい」「管理職を目指していきたい」ことを明確に意思表示して上司を味方につけましょう。そうすれば必要な経験や挑戦を積ませてもらいやすくなり、管理職への道も拓かれやすくなります。

まだまだ女性管理職比率は低いですし、女性を積極登用している会社でも過半数以下のところが多いと思うので、男性社会の中で大変なこともあるでしょう。でもマネジメント経験はこの先のキャリアを考えてもプラスですし、言わずもがな良い経験になるのでぜひ挑戦していただきたいです。

ママ管理職はまだまだハードルが高い現実

女性管理職っていうけど、ママ管理職って全然いなくない!?
正直、男性と同じように頑張れる女性(独身)に活躍のチャンスがあるという風に見える…。

私が勤めている会社も女性管理職比率は高く、30%を超えていますが、その中でもママ管理職となると非常に少ないです。

そしてママ管理職のほとんどが、管理職になった後に出産しているという現実があります。子どもを産むまでにどこまで上り詰められるかのゲームになってしまっているわけです。

実際、産休・育休をとって職場復帰した後、子育てと両立しながら、仕事に100%かけられる同世代の人たちと競争するのは、実体験としてもとてもハードです。加えて、それが大企業となると従業員数が多い=管理職候補者も多いので、ワーママには不利な状況になります。

そういう意味で、企業、特に規模の大きな企業においてはママ管理職は増えにくい現実があるのではと思います。

ママが活躍するには「働き方の柔軟性」が大事

ママ管理職はどこにいるのかを考える前に、ワーママが活躍できる環境の条件について考えてみます。

ワーママが活躍できる環境の条件を一言で言えば、「働き方の柔軟性があること」に尽きます

「働き方の柔軟性がある」とは、主に働く時間や場所を自分で決められること、自分で仕事のコントロールができるということです。

多くの会社では定時というものがありますし、リモートワークも導入されているが原則出社というルールがあったり、大人数が参加する定例ミーティングがあったりします。

そんな中で「子どもが熱を出したから」「子どもが小学生になったから」といった理由で働き方を変えようとすると、そもそも難しかったり、申し訳なさを感じたりといったことが起こりえます。
そんなストレスを抱えながらの働き方は長続きしないですし、力も発揮しにくいですよね。

自分の仕事の裁量権をきちんと持っておくことで働き方をフレキシブルに変えることができ、そうすることでワーママも最大限能力を発揮しやすくなります。そうして成果を出した結果として、管理職への登用のチャンスも拓けると思うのです。

ママ管理職はどこにいる?

「じゃあそんな柔軟性のある働き方ができる環境ってどこなの?」「ママ管理職が多いのはどこなの?」という疑問が湧きます。

一つの答えとして、ベンチャーなど規模の小さい企業起業家は、ワーママが活躍しやすい傾向があります。
これらは先ほどの「働き方の柔軟性」という条件を満たしやすい・満たしている場合が多いです。

それぞれについて考えてみます。

まず、ベンチャー企業は認知度やネームバリューがない等、相対的に採用が厳しい現実があります。なので、「子どもがいても活躍できる」とか「プライベートを大事にできる」とか、そういった環境を整えることが採用活動において大きな差別化ポイントになります。

また、社内ルールの自由度が高いので、柔軟な働き方を受け入れやすいという側面もあります。
未上場の会社であれば株主といったステークホルダーが少なく経営の判断でルールが決めやすいですし、資金が潤沢ではない=多くの社員を抱えられないため、少数精鋭の社員たちが働きやすい環境(辞めない環境)を作ることが経営として重要なため、社員の事情に合わせたルールが作られやすいという背景もあります。

フレキシブルな働き方が認められやすいので、働き方に制限はあるが優秀なワーママを取り込みやすいのです。

ママ起業家の方はどうでしょうか。

最近はSNSを通して、一人社長(従業員を雇わずに起業・独立している状態)の方も含め、企業で働かない選択をしているママを見かける機会が増えました。

企業に属していないので、働き方は100%自分次第。
もちろん仕事を自分でとってくる、スキルアップのために自学し続ける必要があるなど苦労も多いですが、働き方の柔軟性という意味ではワーママにフィットした働き方であると思います。

最近は行政が女性起業家支援をしていたり、SNSで女性起業家の方が起業のコツ等を発信をしていたりと、起業のハードルも下がってきているので、気になる方は情報収集してみてくださいね。


管理職は必ずしも目指さないといけないもの、目指すべきものというわけではなく、一つの役割です。

管理職になりたくないという方もいらっしゃいますが、働き方の選択肢が広がってきている現代だからこそ、ママ管理職のあり方も多様なはず。ポジションにこだわらず、自分らしい働き方を模索して、実現できる人が増えていけば良いなと思っています。

子どもを持ったことで自分の人生における優先順位がはっきりしたという話もよくあります。自分の人生において何を大切にしたいか、それを実現・優先するためにどんな仕事・どんな働き方をしたいかから働き方を考えてみてくださいね。

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