給与の話をするとたまに「お金のために働いているんじゃない」だったり、「上司の顔を見て仕事している」といったご意見があるのですが、私を含め大半の人は生活のために仕事をしている側面があるわけで、同じ時間働くのであれば給与が高い方がいいに決まってるじゃんと思うわけです。
組織の中で給与をあげるためには、仕事で高い評価を得て、昇格したりポジションに登用されることが必要です。今回は人事視点で「評価される人ってどんな人?」について考えてみようと思います。
これから転職を考えている方、転職して間もない方、新卒社員の方も参考にしていただければと思います。
大前提として「評価される人」は会社により異なります。そもそも評価制度が異なりますし、会社のカルチャーも違う、つまり「何が良しとされるのか」が違うのです。
ルールを知らなければ勝てないので、まずは何が勝ち(=評価)に繋がるのかを知ることが必須です。
評価の中で重視されるポイントは、例えば売上などの数字でしょうか?プロセス面でしょうか?また、個人での成果が重視されますか?チームでの成果が重視されますか?
MBOなどの目標管理制度があれば分かりやすいですが、そういったものがなくても、会社の価値観や実際に評価されている人(例えば自分の上司)の動き方を観察すると何を大切にすべきなのかが見えてくると思います。
さて、評価制度の細部は各社様々あれど、評価される人、特に昇格・登用される人はどのような人なのかを考えてみると「1段階上の職務や役職についても安定的に能力を発揮し、その役割を全うできるイメージがもてる」ということなのではないかなと思います。
『イメージがもてる』というのがポイントで、昇格や登用は、職務要件がめちゃくちゃ明確に決まっている会社や、能力に関わらず年功序列で昇格・登用される会社などでない限り、「この人ならできる、やってくれるだろう」という複数人での総合判断により決まる会社が多いのではと思います。
つまり、絶対的・明確な基準はないことが多い、ということです。
ということは、評価者に「できるイメージ」を持ってもらうことが重要になりますね。
では、できるイメージを持ってもらうには?
評価者(少なくとも直属の上司)があなたの能力について明確に且つポジティブに説明できる状態を作ることです。評価の会議の場であなたのアピールをするのはあなた自身ではなく上司であることが多いので、上司がプレゼンできる材料を用意することが必要です。
例えば、以下のような事柄について上司にきちんと伝わっていますか?
・あなたの仕事における強みと弱み
・あなたのここ最近の仕事のアウトプット(それがいかに組織や会社に貢献するものか、全社的にインパクトのあるものか)
・あなたの人柄とキャリアビジョン
上記が認識されていて、上司にできるイメージを持ってもらうことができれば、それが周囲や他の評価者にも波及して、結果的に評価に繋がりやすくなります。
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やや話は変わりますが、転職者というのは評価にはどう影響するのでしょうか?
評価は全従業員に対して行われるものですが、入社して間もない方の評価について考えてみると「良い評価はされやすく、悪い評価はされにくい」傾向にあるのではと思います。
そもそも選考で良い評価だったから採用されているわけですが、入社後に活躍できるかについては選考では見極めきれない部分はどうしてもあるので、入社後数ヶ月はお試し期間・様子見という感じです。
だからこそ、たとえ失敗したとしても「まあ、入社してまだ3ヶ月だしね〜」みたいな形で流してもらえて後々に響かないことが多いですし、
逆に「入社してまだ3ヶ月なのに、すごい頑張ってる!」「あの人が来てからなんか雰囲気変わった!」と思ってもらえたなら、プラスのインパクトはけっこう大きいです。
なので、ちょっと本題とはズレますが、転職して数ヶ月は無邪気に挑戦してみる/疑問を投げかけてみるなど、怖いもの知らずな動き方をしてもいい(した方がいい)のかな〜と思います。
そんなわけで、転職者は入社間もない新参者という“印籠“があるので悪い評価はされにくく、「なんかできる人キタ!」というインパクトは大きく出るので良い評価はされやすい、美味しい立場なのではないかと思います。
私もこの転職者の利を存分に活用して年収UPしたので、転職者の皆さんはぜひスタートダッシュして良い評価を勝ち得てください!