こんにちは、なおです。
社会人になって以来、ほぼ人事畑で過ごし、現在はとあるグローバル企業でHRBPをしています。
HRBPという仕事はその名の通りビジネスパートナーとして、ヒトの観点から企業の成長に貢献する仕事だと思っています。なので「採用」や「労務」と言った分かりやすい役割があるわけではなく、事業や組織の成長に必要なことは全て自分の守備範囲、「何でも屋」的な仕事でもあります。時には経営と事業計画をもとに未来のあるべき組織を議論し、時には従業員からの悩みごとを聞いて解決する…といったこともしています。
そんな中で、よくいただくお悩み相談についてシェアしていきます。
今回は「休職歴について転職の時に伝えるべき?」というお悩みです。
長く働いている中で、仕事を一時的に休む期間ができたりもします。
病気やケガでの休職だけでなく、産休や育休も休職になることを考えると「休職歴」のある人はけっこう多くいるのではないでしょうか?
結論から言えば、休職歴について自分からあえて説明する必要はありません。ただ、仕事上で何かしらの影響がある場合や、会社に何かしらの配慮を求めたい時にはきちんと説明が必要です。
例えば、入社してから「実は小さい子供がいて○時〜○時でしか働けないんです」等をカミングアウトしても、会社からの印象は悪いですし、必要な配慮ができない可能性もあります。こういう場合には、面接の時点でいつ産休・育休を取得したのかや家庭の状況、勤務条件をきちんと伝えておく必要があります。
少しでも不安な要素があるのであれば、お互いの理解・安心感のために話しておいた方が良いと言えます。
でも実際は、「メンタル休職歴があると知られたら評価が下がるかも」「産休・育休をとった=小さい子供がいる=早退などが発生すると思われて倦厭されてしまうかも…」等、選考の段階で話すことに不安を感じる方が多いと思います。採用人事視点でも、無意識的ではありますが、休職歴の話が出たら注意して状況を確認する必要ありという意識が芽生えることはありえます。
なので、あえて自分から話さなくても良いと思います。私も産休・育休を取得して復職後に転職をしましたが、復職時からフルタイムで働いており、家族のサポートもあって働き方に制限もなかったので、選考の時には何も言わずに内定をいただき、今の会社に入社しました。
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自分からあえて言わなくても良い場合であっても、面接官から聞かれたら正直に話すことが大切です。
特に、職歴と職歴の間に空白の期間がある場合、なぜ空白があるのか・その期間何をしていたのかが気になるのは自然なことですし、面接で確認されることもあります。
質問された時になんとなく誤魔化そうとすると、辻褄が合わない話になってしまったり、内容が腑に落ちなかったりして、逆に面接官の心象が悪くなる可能性があります。(採用担当人事はいろんな候補者に会っているので、誤魔化そうとしている様子は見ていたらけっこう分かるものです。。)
今はリファレンスチェックが浸透し始めていて、内定を出す前に、前職の上司等に電話で人柄や仕事ぶりについてインタビューする会社も多くなってきていますので、過去の経歴に関してはますます誤魔化しが効かなくなってきていると認識しておいた方が良いです。
ということを踏まえると、休職期間・離職期間について聞かれたら“素直に答える“一択です。そのために、質問された時を想定して回答を事前に考えて準備はしておいてください。
質問されたら正直に答える、裏を返して“ツッコまれたくないから休職期間をなかったことにしよう”と考える方も、もしかしたらいるかもしれません。
でも履歴書等に正しくない情報を記載するのは絶対にNG。
バレない可能性もありますが、履歴書等は企業側の手元にも残る書類です。万が一、後から故意に誤った情報を書いたことが判明すれば経歴詐称として大事になることも考えられます。
休職歴は変えられない事実ですが、ネガティブに捉えたり、休職歴があるからといって下手に出る必要もありません。今の自分を作ってきた要素として、今後より飛躍するための準備期間として、前向きに捉えてほしいと思います。ポジティブまでいかなくてもニュートラルにきちんと説明ができれば十分です。
とにかく下手に隠そうとせずに、ありのままの自分を伝えられるようにしましょう。
今回は「休職歴について転職の時に伝えるべき?」というお悩みについて考えてみました。
・自分から休職歴について積極的に話す必要はなし。ただし、仕事に影響があるときは必ず伝えて
・面接で質問されたら正直に説明する。どう話すかも事前に準備しておこう
・履歴書や職務経歴書は必ず正しく書こう!自分も企業にも前向きに捉えられるように捉え直してみて
冒頭にも書いた通り、休職歴がある人というのは案外たくさんいるものです。「自分だけが…」とかネガティブ要素として捉えずに、聞かれたら話せるように自分の中で再整理して準備しておきましょう。