現在転職やキャリアチェンジを考えているワーママの皆さん、また結婚・出産といったライフイベントを想定したキャリアを描きたいと思っている方、どんな環境で働くことがワーママにとって働きやすいと思いますか?
私は子供を育てながら20〜70人くらいのベンチャー企業で働き、またその後転職して現在はいわゆる大企業で働いています。「ベンチャー」と「大企業」で区切るのがいいかは難しいですが、会社の規模によって働き方が変わる部分はあります。今回はベンチャーと大企業の両方経験したからこそ思う、ベンチャー企業でワーママが働くことのプラス・マイナスポイントについて整理してみます。
※会社ごとにカルチャーやルールは異なるので、ベンチャーの一般的な傾向として捉えてくださいね。
1つ目のポイントとしては、ベンチャーはフレキシブルな働き方がしやすい傾向にあります。
この理由として、ベンチャー企業はリソースが少ないので、理念やビジョンに共感していて且つ即戦力の人材を集めることになります。となると、語弊を恐れずに言えば、一人一人の価値が大きい(その人を失った時の損失が大きい)ということになります。
なので子供がいるという理由だけで会社から離れたり、生産性が落ちたりすると会社としてもデメリットが大きいので、在宅勤務やフレックス勤務などフレキシブルな働き方が認められやすくなります。もし制度として今なかったとしても会社側に掛け合ってみると良いと思います。
私もベンチャーで働いていた時は夕方に退勤して、夜にまた働いて…という形でかなりプライベントを優先させた働き方をさせてもらっていました。
これは先述の働き方の話にも繋がるのですが、比較的働きやすい環境が作れるからこそ成果が出せる=評価されてキャリアアップが実現できる可能性が高まります。
またライバルの多い大企業と異なり、ベンチャーは少数精鋭なので、子供がいることがキャリアアップの妨げになりにくい実態はあると感じます(もちろん大企業でもチャンスはありますが、能力値が同じくらいであれば子供がいない・仕事第一優先にできる人が選ばれやすいという現実はあると思っています)
私がベンチャーで働いていた時は小さなお子さんがいながらバリバリ生産性高く働く優秀なママリーダーが多くいました。そして今、大企業に入ってみると男性リーダーばかりですごくギャップを感じています。
ワーママだけど仕事だってバリバリしたい!もっと責任のある仕事を任されたい!と思っている方にはベンチャーの環境は良いかもしれません。
さて、ここまではベンチャーのプラスポイントについて書いてきましたが、良い面ばかりではないので、ここからはマイナスポイントも挙げてみようと思います。
![](https://hrworkingmom.com/wp-content/uploads/2022/03/jordan-whitfield-sm3Ub_IJKQg-unsplash-1024x576.jpg)
フレキシブルな働き方ができることの裏返しになりますが、私がベンチャーで働いていた時は仕事とプライベートの境目が曖昧で、良くも悪くも常に仕事のことを考えている状態でした。
会社の理念や目指す姿に非常に共感していたので、子供がいなかった時はそれで良かったのですが、子育てと両立するようになってからは、常にSlackの通知を気にしてしまったり、子供との会話が上の空になってしまったり…と私にとってはネガティブな影響が出てしまっていたなあと感じます。
また、結果としてトータルの労働時間も長くなりがちで、身体的にも少し疲れてしまっていたなあと今振り返ると思います。自分に合う仕事の仕方・家庭との両立の仕方はそれぞれなので、ぜひ自分だったらどうかな?と考えてみてほしいです。
マイナスポイントの二つ目は、子供の病気等で2、3日休んだりすることになった場合に仕事を他の人に渡しにくいということです。
一人一人の仕事の範囲が広く、誰が何をしているか大枠は分かっていても「そんなこともやってるんだ」ということも多いのがベンチャーです。また業務の型化ができているフェーズにない(走りながら作っている段階)ので、いざ自分の仕事を他の人に引き継がないといけなくなった時にすぐに渡すことは難しいです。
そんな中で数日休まなければいけなくなったら、最悪、優先度の低い仕事を止めることになるかと思います。仕事が止まってしまった影響がそこまで大きくなかったとしても、自分自身はとても気になると思いますし、申し訳ない気持ちになってしまいます。
ベンチャーで働くのであれば、子供の都合で休むことになった時にも調整ができるように、日常的に仕事の共有をしておく、自分の担当業務について整理しておくなどすると良いと思います。
今回はワーママがベンチャーで働くプラスポイントとマイナスポイントをまとめてみました。次回は大企業版をまとめてみようと思いますのでぜひご覧ください。