プライベート重視の働き方をしたいんだけど…【人事によくあるお悩み相談】

こんにちは、なおです。
社会人になって以来、ほぼ人事畑で過ごし、現在はとあるグローバル企業でHRBPをしています。

HRBPという仕事はその名の通りビジネスパートナーとして、ヒトの観点から企業の成長に貢献する仕事だと思っています。なので「採用」や「労務」と言った分かりやすい役割があるわけではなく、事業や組織の成長に必要なことは全て自分の守備範囲、「何でも屋」的な仕事でもあります。時には経営と事業計画をもとに未来のあるべき組織を議論し、時には従業員からの悩みごとを聞いて解決する…といったこともしています。

そんな中で、よくいただくお悩み相談についてシェアしていきます。

今回は「仕事よりもプライベートを大切にしたいけど、そんな気持ちでいいの?」というお悩みです。


仕事と家庭、あなたはどちらに比重を置いている、もしくは置きたいと思っていますか?

社会人としての年次やライフステージによっても考え方は大きく変わりますよね。社会人になりたての時は仕事に全振りしたい、結婚して子供ができたら家庭の比重を大きくしたい、といったようになっていく方が多いのではないでしょうか?

家庭の比重がかなり高い方は、働き方を変えたり、仕事から離れる選択をする方も多いので、職場においては仕事に重きを置いている方が多くいる状態です。その中で、自分は本当は家庭に重きを置きたいけど、上司や周囲から何と思われるか不安で意思表明できないという方もいるのではないでしょうか?

「仕事をサボりたい訳ではないし、やるべきことは責任を持ってやるけれど、昇進してより大きな責任は負いたくなくて、今のバランスをキープしたい…。」そう思っても仕事においては成長意欲が求められている感じがして、こういった気持ちは表に出しにくいのではと思います。

プライベートの方を大切にしたい、は普通のこと

でも、「仕事よりもプライベートの方を大切にしたい」と思うことは至って普通のことです。

仕事の目的は人それぞれですが、「仕事が人生の中で一番大切!」と言い切れる人は少ないのではないでしょうか?

もちろん仕事には多くの時間を費やしているので、その時間が有意義であることや仕事を通じて自己実現できるのがベストではありますが、それが人生の全てかと言われるとそうではないと思います。大抵の人は、自分や家族の生活を豊かにするために働いている側面の方が強く、もし億万長者になったら働かないという選択をする人もきっと多いですよね。

そう考えると仕事はあくまで生活を豊かにする手段であって、プライベートに重きを置くのは自然なことです。

しかし、最初に書いたようにライフステージ等によって比重は変わるもので、「将来をより豊かにするために、今は仕事100%で頑張りたい」という考え方もあり得ます。またプライベート重視といっても、プライベートと仕事の比重が9:1の人もいれば6:4の人もいます。

どちらをどれくらい大事にしたいか、その考え方は本当に人それぞれなので、会社も個人も個々人の考え方を尊重していく必要があります。

プライベート重視の主張しすぎは禁物。周囲を味方につけるような動き方を

プライベートを大切にしたいのは自然なことではあるものの、今の日本の社会の中においては、“プライベート重視”を全面的に主張していくことは得策ではないと思います。

もしあなたが仕事に比重を置いている人だとして、職場の同僚から「私は仕事はそこそこで家庭を大事にしたいんだよね。だからやることはやるけど残業はしたくないんだ」と言われたとしたらどうでしょう?

やることはやっているので問題はないにしても、「なんかやる気がない人だなあ」「向上心がないなあ」「仕事を頼みにくいなあ」と思ってしまうかもしれません。

間違ったことを言っていなくても、ただ自身の権利や意思を主張するだけでは、周囲の反感を買ってしまう可能性もあります。ましてや「そんなに仕事ばっかり頑張ってどうするの?」といったような相手の価値観を傷つけるような発言は避けるべきです

私も一社会人として企業の中で働いていると、ビジネスパーソンとして成功したい=より高い地位につきたい、高い給与をもらいたいと考えている人が非常に多いと感じます。会社の中では激しい競争がありますし、成長意欲を見せることが大事であったりもする中で、“プライベート重視”感を前に出しすぎるのは賢い方法ではないと思います。

“自分はプライベートを大切にしたい“という信念は持ちながらも、「じゃあどうしたら周囲の理解も得てそれが実現できるのか?」ということを考えて動いてみましょう。

「仕事とはどうあるべきか?」も定期的に考えてみて

周囲の理解を得ることを考えるのと同時に、「プライベートを重視するために、自分にとっての仕事はどうあるべきなのか?」も定期的に振り返り考えてみる事重要です。

例えば仕事重視の人が多いような会社・そういう人が求められている環境で、プライベート重視を貫くのはなかなか難しいでしょう。

逆に副業を認めていたり休暇日数を多く設定している会社では、社員が仕事とプライベートを両立する、プライベートを充実させることで仕事でもより高いパフォーマンスを出してもらうことを狙っていたりもします。

自分が仕事において実現したいことは何なのか、仕事とは自分にとってどのような存在なのか?を定期的に見直して、今の自分にフィットした環境に身を置くことで、自分の求めるバランスを実現し、プライベートも仕事も生き生きと頑張れるようになります。

ぜひ意識して定期的に生き方・働き方を考える時間をとっていただきたいと思います。


今回は「仕事よりもプライベートを大切にしたいけど、そんな気持ちでいいの?」というお悩みについて考えてみました。

まとめ

・仕事<プライベートは自然なこと。ただし、様々な考え方を尊重して

・とはいえプライベート重視を主張しすぎるのは反感を買う可能性も

・“プライベートを充実させるための仕事“という視点で働き方を見直してみて

仕事<プライベートなんて海外では当たり前だったりしますが、それを頑なに表明すると日本の会社の中では浮いてしまうかもしれません。自分の大事な軸は曲げずに、且つしなやかに、周囲を味方につけて理想の生活を送れるように作戦を立てていきましょう。

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