キャリア、結婚、出産…人生プランに縛られずに自由に生きよう【現役人事が考えるキャリアの描き方】

先日、以下の記事を読んで、「ほんとそう!」思わず大きくうなずいてしまいました。

「身体的なタイムクロックもあって、何歳までに結婚して、出産して、とプランニングして実行しようとする女性が多いですが、自分に対するプレッシャーをもう少し緩めるほうがいいんじゃないでしょうか。」

「その気持ちわかります。私も昔、幻の人生プランを立てて(笑)、ディレクターになって3年してから子どもを産もうとか計画していたこともあります。」

女性は特に身体的な出産リミットがあることから、「子どもは絶対ほしいから何歳までには結婚して、夫婦二人の時間を楽しんで、何歳くらいまでには出産したい」といった理想を持ちやすいのではないでしょうか?

わたしも高校生や大学生時代、結婚や出産が現実味をおびていない時に、友人とそんなような理想話をしていた覚えがあります。そして、私自身はかなり人生プランを立てていたタイプで、ラッキーなことにほぼプラン通りに結婚・出産を経験しました。

でも、本当に人生プランって必要だったのかな?とアラサーの1児の母になってみて思ったりもします。

今回はそんな人生プランについて考えてみようと思います。


人生プランを立ててみること自体には意味がある

人生プランは全く意味がないのか?と言われると、私はそうではないと思います。

理想を具体的に描いてみることは自分自身のモチベーションにも繋がりますし、実際に達成できる可能性も高まります

例えば、今25歳だとして、20代では結婚してその先は子どもも持ちたいと考えているとします。

これを「いつかは」で置いておいたら、運が良ければ良いタイミングで良い人が現れるかもしれませんが、30歳手前になって「あれ、結婚できてない」ということになりかねません。「仕事が楽しくて」「忙しくて良い出会いがなかった」といった話を女子会でしている絵まで浮かびますね、、

逆に、具体的に「28歳までに結婚したい」と決めると、じゃああと3年で結婚するためにどんな動き方をしたらいいのか?という思考になります。
今現在パートナーがいないとしたら、マッチングアプリに登録するとか、婚活のサービスを利用するといった行動に出るはずです。行動をすることで、28歳きっかりかは分かりませんが、良いパートナーと出会い結婚に至る確立は高くなります。

このように人生プランを立ててみることで、やらなければならない事や残り時間が明確になり、良い意味で危機感が生まれます。それによって目標に向けて具体的に動くこともできるようになります。

プランは「変わるもの」。気楽に考えよう

人生プランを描いてみること自体には価値があると思いますが、「プランに縛られてしまう」と逆に悪影響を及ぼす可能性があります。

社会人になって仕事が楽しくなってきたのに「〇〇歳までに結婚しなきゃ」と焦って変に仕事にセーブをかけてしまって昇進のチャンスを逃したり、「〇〇歳までに結婚できなかった自分もうダメだ」とネガティブになって自暴自棄になってしまったり…。

これは極端すぎたかもしれないですが、絶対にプラン通りに進めたい!と意気込んでも、自分でどうにもできないことがあります。例えば出産に関しては、自分やパートナーの体質や健康状態なども関係してくるので、なかなか自分でコントロールできるものではありませんよね。

同じように、学生時代に想像していた社会人生活と実際の生活が大きくかけ離れていて、プラン自体が現実的じゃなくなったということもあるかもしれませんし、コロナのように世の中が大きく変わってやろうとしていたことができなくなった、という状況も起こりえます。

このようにプランはプランであって、その通りにいくことの方が少ないと思っておいた方が良いです。

予定通りに行かなかったとしても「人生そんなもんか」くらいに大らかに考えること、上手くいかなかった時のプランBやプランCを考えておく等、気楽に構えておきましょう。

キャリアプランはさらに見通すのが難しい。まずは目の前に集中して

人生プランの中には、仕事の目標(キャリアプラン)が含まれます。

何歳までには仕事がこういう状態になるからそのタイミングで出産したい等、プライベートのプランをキャリアプランと組み合わせて考える方が多いのではないでしょうか。

もちろん仕事上のタイミングがあるので、それはそれでいいのですが、人事のわたしでさえ、キャリアプランを立てる・今後のキャリアを見通すことは本当に難しいです。

プランを立てることが難しい一番大きな理由は、多くの方は企業で働かれていると思いますが、会社員の場合、あなたのキャリアの決定権はどちらかというと会社側にあるからです。新卒採用されて希望していたところとは違う部署に配属された、内示や辞令で急に部署異動になった、総合職なので次はどこに転勤になるか分からない…などは良く聞く話ではないでしょうか。

専門職採用されていれば別ですが、いわゆる総合職であればいつどこの部署で何を経験してどのタイミングで昇格できそうかを見通すのはほぼ不可能なので、緻密なキャリアプランを描いても徒労に終わる可能性が高いです。

またキャリアプランを積極的に立てるべきでないと感じる理由として、あまりに計画を立てすぎると想定外の部署でのチャレンジの話があった時に動けなくなる等、自分自身の活躍の幅を狭めてしまう可能性があるからです。

キャリアというのは、予定していなかった人や仕事との出会いによって広がっていくものです。自分が描いているプランが正しいか分からない中で、偶発的なキャリアを生みにくい状況を作ってしまうのはもったいないと感じます。

なので、キャリアに関してはあまり先々の計画を立てず、まずは目の前の与えられた役割を全うする/仕事をやりきるその中でライフイベントがきたら、仕事の方を柔軟に変えていけば良いですし、そのうち専門分野ができてキャリアの見通しもつきやすくなってくるので、そこから考えるというのもありだと思います。


コロナが広まったことでより不確実性が高くなり、将来の見通しを立てにくくなりました。でもだからこそ、良い方向に「こんな風になりたい」という目標を決めて、それに向けてポジティブに挑戦することが必要だとも感じます。

自分の明るい未来のために人生プランを上手く活用していきましょう!

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