若くして出産をするのってどうなんだろ?
日本の平均初産年齢は30.7歳。
(令和3年度 厚生労働省 出生に関する統計の概況より)
緩やかに上昇していきている昨今ですが、もちろん若くして出産される方も多くいらっしゃいます。
わたし自身は27歳で出産しているので若くして…とは言えませんが、20代前半頃に出産(ブログ内では「早め出産」とします)したワーママと一緒にお仕事する中で、人事目線で感じることをお伝えします。
社会人として働きだす前や働き始めて間もなく子どもを持つことになるので、そうでない人よりも仕事にかけられる時間や自己研鑽に充てられる時間が少なくなり、キャリア形成は相対的にハードになります。
新社会人を想像すると分かりやすいですが、最初はどうしても時間をかけて経験を積んだりスキルを上げていく期間が必要です。今活躍されている方も、若い時はハードワークしていて、その時の修羅場経験が今に繋がっている…といった話をよく聞きます。
その中で、子育てと仕事を両立するとなると仕事のことを考えられるのは良くて50%くらい。成長速度が一定だとすると、歩みは半分くらいになってしまいます。
時間的に不利な中で自分の戦い方を見つけて価値発揮していく、というのは経験の浅い段階ではとても難しいです。
自分が新卒の頃のことを振り返ると、何か成果を出さないとと本当に毎日必死でしたし、同期の活躍も気になって、誰よりも頑張らなきゃ!と前のめり(&空回り)だった気がします。
そんなときに出産する・子どもを育てるなんて…それは大変ですよね。
先述の通り、早め出産はキャリア形成期においてはとても苦労が多いと思います。が、それが逆にプラスに働くこともあります。
というのも、早め出産した方は、仕事やキャリアに対して良い意味での危機感があるんです。
早め出産のワーママは、「まだ何もできない時に産休・育休をとったから自分は仕事面では遅れをとっている」、「頑張らないとやばい」という危機感を持っている方が多いです。
その危機感が仕事のアウトプットへの意識や質の高さに繋がり、それが周囲からの信頼を得ることに繋がって、また新しい仕事がくるというような良いサイクルを生み出します。
また、単純に企業で働くという選択をせずに、家でできることを前提に「仕事を生み出す」行動をされている方も多く出会います。制約があるからこそ創意工夫が生まれやすいのではと思います。
キャリア形成期は大変という話をしてきましたが、そこを乗り越えて仕事の仕方(自分の戦い方や価値提供できるところ)が分かってきて、周囲から信頼を得られれば、加速度的に飛躍できる可能性があります。
その一つの理由としては、そういう段階に入る頃には子どもが成長して仕事に集中できる環境が整えやすくなることがあります。周囲ではライフイベントを迎える方が多くなりキャリアが緩やかになる頃に、早め出産ワーママは馬力が出せるということです。
例えば、平均初産年齢の30歳なので、社会人一年目(22歳)で出産したら子どもは8歳になります。手がかからないとはいえないですが、乳幼児のそれとは全く違います。
30歳というと企業の中では中堅という感じでしょうか。まだまだ体力もありキャリア的にもチャレンジできる年齢ですし、その時にプライベート面が落ち着いていて仕事に集中できる状態にあることは、人事視点でも非常に強いなと思います。
能力が高く成果を出している人であっても、妊活中であるとか子どもが小さい場合は本人がキャリアに消極的である可能性が高く、人事としてもポジション議論に上げにくくなります。その時にお子さんがある程度成長しているというのは安心感がありますし、キャリアアップのチャンスを広げることにも繋がりえます。
<メリット>
・周囲がライフイベントを迎えるときに子育てが落ち着いていて仕事に集中できる
<デメリット>
・キャリア形成期がとにかく大変
個人的には、早めに子どもを持つのもいいなあ〜(今さら言ってもしょうがないですが…)とポジティブに思っていますが、どうでしょうか?
次は遅め出産についてもまとめてみますので、ぜひそちらも読んでみてくださいね。